Climate

気候を把握する

年間を通じた気温や気象条件を正確に把握し
環境の特性や自然エネルギーを活かす

その土地の気候的特色を丁寧に読み解き、周囲の環境と調和し、かつ自然エネルギーを効率的に取り入れた環境にやさしい建築物の実現を図ります。年間の気候から各季節の気温・降水量の大まかな特徴を掴み、さらに解像度を上げるために、各季節や各月の1日の外気温や日射量などを把握します。また、その土地の風向や太陽の軌道を把握することで、自然通風や彩光の適切なコントロール手法を導き出しています。

雨温図

各月の平均気温・最高温度・最低気温と降水量を年間でプロットしたグラフ。

各月の一日の推移

月ごとの各時間の平均気温と日射量。横軸が24時間×12ヶ月の時間軸となっている。

気温3Dタイムテーブル図

各季節、各時間の気温の推移を3Dで表示した図。気温推移の全体像を読み取ることができる。

サイクルメトリックチャート

水蒸気を含む空気の状態を表す図。横軸が気温、縦軸が絶対湿度を表し、曲線は相対湿度を表す。

風配図ウィンドホール

外周部は風向と頻度を示し、中心部は風の強さを示す。季節毎の風向と頻度・風速が確認できる。

サンシェードチャート

円弧状の下段が冬至、上段が夏至の太陽軌跡を示す。庇の軒の出の検討に用いることができる。

シミュレーション事例

日射シミュレーションから、夏至時は庇の効果で一日を通じて直達日射が室内に及ばないことが確認できる。

風配図で卓越風を読み取る。自然通風の流れをシミュレーションすることで、キリコトップライトから風が抜ける様子が伺える。

吹き出し空調のシミュレーション。冷房や暖房を立ち上げた時の気流や熱の伝わり方、効果的な換気方法を知ることができる。

Wind

風の流れを解析する

土地によって違う風の特徴を読み解くことで
空気の流れをデザインし自然通風による換気を実現

地域に根ざした建築のためには、その土地の風の流れを把握することが必要不可欠です。風の吹き方には地域ごとの特色があり、それを読み解くことによって建物の最適な向きがわかるとともに、自然風を活用した風通しの良い空間を実現することが可能となります。津幡町住吉公園屋内プール「アザレア」では、海からの風を受け流す形状の曲線の屋根を採用し、個性的な外観で地域の新しいランドマークとなることを目指しました。