教育施設

金沢星稜大学 メディアライブラリー・キャリアデザイン館

竣工 2012年 6月
分類 教育施設
所在地 金沢市御所町
規模 鉄筋コンクリート造 地上3階
受賞 第35回金沢都市美文化賞
第40回石川県デザイン展 北陸放送株式会社社長賞
第36回石川建築賞 入選
備考 設計プロポーザル最優秀案

【学校法人稲置学園 創立80周年記念事業】

□全体計画 ~学生のにぎわいが表出したキャンパスイメージへ~

<にぎわいのキャンパス景観>

図書館を分棟配置し、渡り廊下・ブリッジとあわせてガラス張りとすることで、既存施設の閉じた箱のイメージから、 学生の活動や往来が見える=にぎわいのキャンパスイメージへ刷新します。
稲置学園による文教地区(幼・中・高・短大・大学)の中心に相応しいにぎわい景観を生みます。

<眺める庭から使える庭へ>

空地の少ない当キャンパスで既存の「前庭」は道路に隣接し落ち着き感が無く、また水路等の造りこんだ外構によって、 学園祭などのテント設営も出来ない状況でした。
新たな「中庭」は緑地を確保しつつ日常の往来の中で学生のにぎわい、交流が促進できる=使える庭とします。

<落着きと開放感のある中庭空間>

文教地区として、気軽に立ち寄り散策できるオープンなキャンパスとすることで地域環境に潤いを与えます。
中庭は落着きがありながらも開放的な、学園の活気を感じさせる空間として、  河川側と道路側とをつなぐ都市的公共空間として整備します。

□メディアライブラリー ~学園の新たな顔として知性を発信する~

メディアライブラリーは学園の大きな門構え=知性をアピールするゲートとして整備します。
弓なりの曲面とする事で、中庭に動きや開放感を与えると共に、ガラス面に映り込む風景や陽光が時間と共に変化する事を意図しています。 屋上は緑化テラスとしての休憩利用は勿論のこと、道路向かいの高校サッカーコートの観戦デッキ利用も想定しています。

□キャリアデザイン館 ~星稜女子短大としての爽やかな存在感~

1~2階をつなぐ階段ラウンジは、日照調整を兼ねた格子の空間とし、陰影のリズムが印象的なエントランスとしています。
またこの大階段は、可動建具・電動スクリーンによりプレゼンテーション空間への移行を可能としています。 野球やサッカー観戦など、イベント利用によって地域との繋がりを生む川沿いの交流空間となります。 4~5階のテラス空間は短大フロアを意味的にも機能的にも繋ぐ半屋外空間とします。 リフレッシュや交流の場として、ランチタイムにはオープンカフェのような賑わいが生まれます。
これら金腐川側の外観を形成する日除け格子・手摺格子は、周辺への視線制御と川沿い空間としての景観を生み、 夕刻には金沢らしい格子明かりのせせらぎ空間を演出します。